うづらのたまご

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定番

バターで炒めたパスタに塩コショウ。
その上にから揚げ6個。
アルトバイエルン2本。
ごま塩をかけた赤飯おにぎり2個。


家内限定オラオラ高2息子の弁当は毎日同じ。
エーヨーのバランスだ、イロドリだなどという、勝手なハハゴコロ完全スルー。

「毎日、から揚げ弁当でお願いします」

弁当が始まる中学一年生のときに言われたわけで。





小・中・高と『このまま学校に行かないひと』になってしまうのかな、と思うこと数度。

そのたび学校の先生に話を。
「嫌われているというよりは、みんなに好かれていじられています。絡みたいみたいですね、みんな」
毎年違う先生が、毎年同じ答えを。

夜店で売られているひよこが
子どもたちにいじりたおされ
木箱の隅っこで震えている姿がなぜか頭にぽかんと浮かび。


「疲れたら休んでいいのだよ」


学校に行こうが行くまいが、毎朝から揚げ弁当を。
学校で、リビングで、自分の部屋で。
もしかしたらそれは。
慌ただしい時間の中で、絶対に変化のないもの。
彼なりに見つけた安心。
そんなものなのかもしれないな、などと。
まあ、そうやってここまでやったきたわけで。





あのさ、弁当の蓋あけるときに「また同じ弁当かよ」とか思わないのか?

「んなこと思うワケないっしょ、オレが頼んでるのに」 あそー

あのさ、クラスの子に弁当のこと、なんか言われないのか?

「青木に『それは定番なのか?』って言われたな」

なんて答えた?

『そう』て言ったけど」 あそー

いや、ハハ的には「おめーのかーちゃん、から揚げしか作れねーのか」とか思われてんじゃねーかなんて若干頭をよぎったもんでな。
ま、どうでもいいことだけどな。





今日もから揚げ弁当をリュックに入れて。
丁寧に手入れをした弓道の矢を肩にかけ。
自転車で上り坂を立ちこぎする後ろ姿。


よっしゃ、行ってこい。
夜は野菜たっぷりのスープだかんな。
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古漬け

とんとんとん、きゅうりの古漬けを切る。
「20分水にさらすんだど。塩、ぬいでけぇな」 20分水にさらすんだぞ。塩分をぬいて食えよ。
父が作った古漬けを。



同じ時刻にぶろろろろ。
近づいてくるスーパーカブの音。
仕事を終えると、真っ直ぐ家に。
「おかえり」と言うと「ほれ」と空の弁当箱。
いつも笑って「ただいま」と。


楽しいお酒を飲むひとで。
いつもみんなが集まると。
父の周りは「あはははは」
お酒で失敗することも。
母のお小言を聞いた後、舌を出して「あはははは」


涙もろいひとで。
ひいきの野球選手が引退する日。
苦節何年だかの歌うたいが賞をもらった時。
ワタシが上京する日はサングラスの下で。
末期がんの兄を見舞っては。
飼い犬の『ポチ』が死んだと、電話の向こうで。


こどもが好きなひとで。
こどもたちの誕生を誰よりも。
いきなり上京してはこどもたちの驚く顔を。
いたずらされても「あはははは」
泣き止まない娘をいつまでも。


こどもたちの小学校の運動会を楽しみに。
『敬老の席』に座る後ろ姿は年々小さく。
それでも児童たちに請われて玉入れ合戦。  小学生との交流競技
走るこどもたちに声援を。
足をさすりながら声援を。


糖尿病の合併症に苦しみながら。
痺れる足を引きずるように。
重たい古漬けを持って。
きっと顔を歪めてこの急坂を。
それでもドアを開けると笑った父が。


そばにいてあげられたなら。
うるさいくらいに小言を言ってやったのに。
もしかしたら。
好きなお酒をやめずにすんだかも。
今も一緒に飲めたかも。


もうすぐ娘の運動会。
小学校最後の運動会。




パリパリパリ、古漬けを食べる。
「冷蔵庫でしゃっこくしてけぇな」  冷蔵庫でつめたくして食えよ。
父が作った古漬けを。



今年もそろそろ来るな
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お仲間

駅前スーパーで、現在高校二年生の息子の小・中学時代の同級生母に声をかけられ。



「久しぶりー、ねえ聞いてよ、もう!」
はいはい。

「息子に洋服を買ってきてやったら『ぽいっ』てされてさ」
あれま。

「何が気に入らないんだかわかんないけど、私が買ってきた洋服一切着ないの」
へー。

「しょうがないからさ『どんな服が好きなの?』って聞いたら黙ってるの」
ふーん。

「これは作戦を変えるしかないわね、と思ってね『じゃあどんな服が嫌い?』って聞いたらさ、

『かあさんが選んでくる服全部』 ってしれっと言うのよ!どゆこと⁉︎」
あはは、強烈だな。


「笑い事じゃないわよっっ」 なんか今オコラリタか?
まま、どこも同じようなもんさね。







いや、息子くん『一本』だな。
よそんちの反抗期話って、なんでかわいいんだろな。
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ものは言いよう

「あのね 最低の評価はひとつもなかった(´・_・`) から」
スイミングから帰宅した娘のたまう



あ、はいはい。
スイミングのテスト不合格だったのね。

4項目4段階、全てがAで合格
『Cが4つ』ってとこか、ハハ予想
大丈夫、落ちても怪我しないから
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うしのあゆみ

朝、和太鼓サークルの代表から「急用のため練習は中止」と、一斉メール。
一台しかない『大胴』は代表の車に積んであり。
いつも何よりもサークルの活動を優先し、なんとか都合をつけてきてくれる代表。
仕方ないっちゃ仕方ないのだけれど。

いつもお借りしている練習場。
当日のキャンセルは使用料が返金されず。
『大胴』がなけりゃ、ないなりの練習をすればいいわけで。

代表の許可を得て、練習場のキャンセルをキャンセル。
「締め太鼓と笛の練習してます。自己練に使いたいひとはどうぞ」
メンバーに一斉メールを。


「誰も来ないかもしれないな」などと思いつつ、練習場へ。






8年ほど前。
和太鼓がやりたくて入ったサークルではあったけれど。
ママさんサークルの色合いが色濃く。
ほとんどの時間をお喋りで過ごすという「あらら」な状況で。
太鼓好きなメンバーがどんどん去り。

そんなとき、代表が出産のため半年ほどサークルが休みに。
ワタクシは別の太鼓教室に。
太鼓が一人一台割り当てられ、充実した練習内容ではあったのだけれど。
やはり『田楽座』のやわらかく、基本を踏まえた上での型にはめられないスタイルが心地よく。

サークルの練習が再開され。
代表の「どんどん変えていいよ」という言葉で少しずつ。
新しい練習法
講師を呼んで新しい曲への挑戦
地方での講座参加
太鼓好きを集めるべく、和太鼓体験教室開催
依頼があれば演奏


『ママさんとしての居場所』を求めてきたひとにはその居場所を。
『太鼓がやりたいひと』にはその居場所を。
目にあまる参加の仕方に、一度だけ苦言を吐いたこともあったけれど。
少しづつ、少しづつ変化が。






「『水口囃子』の笛の練習がしたいので参加します」

「少し遅れますが行きます」

「『花火』の締め太鼓教えてくれる?」

お囃子は大胴だけではできない。
ひとりではできない。
観ているひとにとって花形は『大胴』なのかもしれないけれど。
『大胴』『締め太鼓』『鉦』『篠笛』全てが必要で大切。
そこに気づき始めたメンバーたちからの嬉しいメール。





一番乗りの練習場で部屋の準備。
足袋に履き替え、両手にテーピング。
ストレッチは丁寧に。



「職場から借りてきましたー」とメンバーが
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わお、マジか。 やっぱりあると嬉しい『大胴』
よしゃ、今日は五人で練習しよう。
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小網代の森

三崎口の駅からてくてくてく。


「バスに乗ろうかな」ちょっと思ったけれど長蛇の列のバス乗り場。
まあいいか、と歩き出す。
『三浦三十三観音御開帳』のときに歩いた道をてくてくてく。



引橋入り口から河口を目指す。



きれいに整備されたウッドデッキ。
虫たちの鳴き声。
生い茂る『シダ』
久しぶりに見た『ガマ』 チョット触ってみる、あ、こんな感触
こんなに大きくなるんだ『ジュズダマ』 ああ、ほしい
好きなんだよな『ツユクサ』
緋色の彼岸花に黒アゲハ。
このトンボはなんて名前だっけ。


そして森と海のつなぎ目を
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宮ノ前峠入口から森を抜けて。




三浦七福神のひとつ『白髭神社』
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さてどうするか。
バスで三崎口駅に戻るか。
バスで三崎港目指すか。
それとも。
やっちまうか。


三崎港までてくてくてく。
ビール&まぐろ目指して、てくてくてく。


真光院
圓照寺

寄り道しつつ、てくてくてく。





三崎港に到着、まーさーかーのー大混雑。
どのお店も長蛇の列。 おお、遠ざかるビール&まぐろ
そうだよな。
連休だもんな。
ワタクシだって大混雑に加勢してんだよな。



で、こうなる
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帰りはバスで渋滞込み17分。
何時間歩いたんだっけな。
すげえな、早えな、当たり前だな。

AzTakさんありがとうございます。やっと行けました。

『お父さん、チビがいなくなりました』

西炯子さんの描く男のひとはなんでこんなに魅力的なのだ。



『娚の一生』という作品に出てくる『海江田醇』どストライク。
実写版ありえねーなどと思いつつ映画館。
豊川悦司さん演じる『海江田醇』、関西弁に萌え。

いーや、こんな51歳そうそういるわけねえ。
ありえねえ。
現実を見ようではないか。
という着地。

やっぱ原作だ。





『お父さん、チビがいなくなりました』

三人の子供が巣立ち、夫婦と猫一匹で静かに暮らす晩年。
70歳のお父さん、実にヨロシイ。
無口、頑固、無愛想。
お母さん、実にかわいらしい。


小さな事件のあとのお父さんマジすか告白。



いーや、漫画ですから、と思いつつ。
ないない、と思いつつ。


西炯子さんの描く世界にどっぷりはまる。

結局西炯子全作品読み耽る「やっちまったな」な一日
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見つけた、秋

早朝。

「『80.3kg』になった」 ドヤ顔で関取(世帯主)仰る。

ほお、そんだけスリムになったら家の周りの草取りできるね。 お隣の家との境、フェンス下がヒジョーに狭い

「あ、そこまでは痩せてないから」 どの口が言うんだこの口か



昨日の続きなど。

家の周りのフェンス下の草をすこしずつ抜く。
ダンゴムシがなんだかとても忙しそうにあちゃこちゃと。 ナニモシナイヨ
ピンクのオシロイバナがまだ元気に咲いていて。
季節感がばらばらなことになってしまうけれど。
娘が楽しみにしている『種集め』
ま、いっかとそのままに。
せっかっく生えた草たちに、すまんすまんと作業を。


やっと猫の額に到着。
鉢植えの土を入れ替える。
ハンギングバスケットの花は、やっぱり赤いシクラメン。
うん、やっぱ冬がくる感じ、するかも。



まだ青いけれど千両 ハヤクアカクナレ
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ブルーベリー終盤
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「かあさんかあさん、ブルーベリー食べていい(´・_・`)?」
いーよ、洗って食べて。

「はーい」

うん、とってもいいお返事だね。
でも。
そのまま口に入れたの、ハハが知らねえと思ってるだか。ま、死にゃせん





大きな鉢植えの植え替えを終え。
ぽかんと空を見る。
いつの間にか秋の空。

ハナミズキの葉っぱが揺れたとき、横からほわりと甘い香。



金木犀
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あ、そうか。
もう秋なんだ。







「『81.3kg』に増えてる」 関取(世帯主)肩落とす。


なにこの嬉しい感じ。
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秋支度

家周りの手入れ。


「今年はシクラメンを植えないの?」息子と娘に言われ。

特別好きな花というわけではないのだけれど。
涼しくなると、玄関先と猫の額には毎年ガーデンシクラメン。
毎年ひとりでわさわさと植え替え。
いえのひとたちが気づいているのか甚だ疑問ではあったのだけれど。

ああ、それなりに『シクラメン』で季節を感じていなのだな、などと。
今年はさぼってしまおうかと画策していたのに。
まあ、いいか。


我が家の定番っつーことで
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道路に面した木を整え、草を抜く。
しゃがんでずいずいと草を抜いていたら背中に熱い視線。
振り返ると坂の上。
すでにあひゃんあひゃんあひゃんとなっているキャバリアの『くり』ちゃん。

手袋を外しつつ、しゃがむ。
猛然タックルからの、顔面べろべろ、あひゃあひゃあひゃあひゃ腹撫でて、からのうれしょん。


「もう、いつもごめんなさいねー」
あはは、ところでくりちゃん何㎏ですのん?

「2kg痩せて12kgなんです。もう動物病院行くのが恐怖で」

キャバリアにとって12kgっつーのがどういう値であるかは知らないけれど。
ぶつかり稽古なみの当たり半端ねえ。やったことないけど

ずーりずーりと首輪を引っ張られ、くりちゃん強制連行。
家に着くまでだいぶスリムなことになりゃしないだろうか。





玄関横、ちまちまと草花を植えてるコーナー。
ぽこぽことまるい花がかわいいアルメリアの株分け。
どこまでも陽気にあっちゃこっちゃ伸びているアイビーは床屋さん。


「いらっしゃい」をしてくれている『トリオ』
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長年のお勤めで、のっぺらさんに。
マジックで顔を描いてみる。
眉毛書いちゃおっかなー、カトチャンペみたいな髭かいちゃおっかなー、ココロノツブヤキ

客人のいらっしゃいは頼んだぞ、三匹。





さーてと立ち上がったとき。
坂のしたからちいさなおねえちゃんと、もっと小さな妹ちゃん。
「えんえん」と泣くちいさな妹ちゃんを、ちいさなお姉ちゃんがなだめながら坂の上を目指す。
ちいさなおねえちゃんの必死さがなんともいじらしく。
「ふたりともえらいねー」と言ったら、ちいさな妹ちゃんが「えへへ」と笑い。
それにつられて、ちいさいおねえちゃんとワタクシも「えへへ」と笑った。
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葉っぱの形をした小さな小さな匙で水を二杯とすこし硯に。
背筋を伸ばして墨を磨る。
しゅりしゅりしゅり、磨ると墨の香。


一番乗りの写経場。
落ち着く最後列の右端に。
しんとした部屋で墨を磨る。


さらさらしていた液体が。
だんだん墨にまとわりつく。
もう少し。


家にあれば便利だろうか。
思ったことも。
物が増えるのは不得手、これでいい。


液体がゆるゆるゆる。
墨で硯に丸を描く。
すこしとろんとしたら墨を置く。


姿勢を整え。
呼吸を整え一文字。
筆先の癖は今日のえにし。


『願』よりは『祈』を。
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静かな光則寺へ。
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『己こそ己のよるべ、己をおきて、誰によるべぞ。よく整えられし己こそ、まこと得難き、よるべなり』
おしえてくれたひとがいて。




あ、そっか。
こんがらがっていた頭の中が解ける。
忘れ物を見つけた。
そして。
いらないものを削いだ。